四国情報通信懇談会では、昨年度の調査研究活動において『地域課題を解決するためのガイドブック(医療・保健編)』をとりまとめ、ICT導入の先進事例から地域課題解決には地域資源の活用やその仕組みづくりが重要であるなど、ICT活用の背景にある課題解決の個別・共通の要素、条件、環境を明らかにする調査研究を行いました。
今年度はこの成果を発展する取組として、ICT地域活性化懇談会の提言にも即した形でのICT利活用普及促進活動を、地域課題解決と情報通信インフラの活用に意欲的である地域との協働により実施します。
■活動目的
ICTを活用した地域活性化のモデルづくりを通じて、四国におけるICT利活用の総合的な普及促進を図る。
ここでいうモデルづくりとは、地域活性化の取組にICTを活用するにあたっての検討体制のあり方並びに地域特性及び地域課題に応じたICT利活用手法(運用体制面及びシステム面)等について、他地域の手本となるものをつくることである。
■活動目標
地域課題解決のための情報化推進に関する調査研究を行った上で、その成果を実用(整備・運用)につなげる。
■活動期間
平成25年3月31日まで
■活動方法
総務省「ICT地域活性化懇談会」の提言に即した次の取組を、活動地域と四国情報通信懇談会との協働により実施する。
1)地域ICT人材の育成・活用の推進
2)課題解決指向の「地域自立型」の取組の推進
3)地域におけるICT利活用基盤整備の推進
4)官民情報連携の推進
5)様々な分野におけるICT利活用による地域活性化
■活動地域
愛媛県上島町
【選定理由】
上島町及び弓削商船高等専門学校は、地域課題解決及び情報通信インフラの活用に意欲的であり、上島町において、情報化推進のための地域協議会の設置、調査研究の実施及びその成果の実用までを見通した一連の取組が行えると認められるため。
[実施者]香川短期大学 経営情報科 中俣 保志 准教授
[目的]
SNS活用型の自治体防災システムの有用性を見いだすために、twitterやFacebookなどを防災システムに活用している地域の調査を通じて、その可能性と課題について調査研究する。
[成果目標]
関係者ヒアリングによる予備調査と現地住民を対象とする量的調査等を通じて、次の事項についてまとめる。
・量的調査による利用者にとっての災害状況での既存SNS活用型防災システムの課題の可視化
・衛星通信網を活用した既存SNS活用型防災システムのモデル化
≫調査研究活動成果報告書(香川短大中俣准教授)
[実施者]株式会社三光エンジニアリング
[目的]
被災時の救援活動を有効に支援するために、被災者が携えている可能性の高い携帯電話に着目した災害救援システムについて調査研究する。
[成果目標]
携帯電話機の機能調査、現用端末機を使っての探査実験、最適な実用機イメージの構築等により、実用性確認と問題点の洗い出しを行う。